尿酸値の調べ方◆尿酸値の基準値は? 尿酸は体内の細胞組織のなかで日々行われている新陳代謝から発生する代謝産物です。 また、 尿酸値は医学的には「血清尿酸値」と呼ばれ、 血液検査によって血清1リットル中に含まれる尿酸濃度 (mg) を調べます。 尿酸値が7.0mg/dlを超えると血液中に溶け込むことができない尿酸結晶となってとげとげした針状を呈し、 血液と一緒に体内を漂って関節に少しずつ付着していきます。 これが多く蓄積されると強い炎症を起こし痛風関節炎と呼ばれる激しい痛みを発症します。 血液検査の結果表に「尿酸」もしくは「ua」や「ur」と記載されているのが尿酸値の測定結果の数値です。 尿酸値検査を行う場合、 糖代謝や脂質検査など一度の採血をもとにいくつかの血液検査を平行してチェックします。 もし、 検査結果の数値が基準値の範囲内であっても他の疾患の可能性がないということはありません。 また、 尿酸値の数値は男女差が平均で若干異なることがわかっています。 検査当日の体調などにも若干左右されますので個人差によって0.5〜1.5ml/dl程度の変動があり、 基準値の範囲と照合しても一概に正確な診断結果に及んでいるかは不確かなところも否めません。
以上の数値はあくまでも参考とし、 医師の意見、 被験者の状態などを考慮し適切な基準範囲を算定して検査結果を診断します。 但し、 これらの表から大きく逸脱することはありません。 高尿酸血症によって引き起こされる病気としては、 痛風 (痛風関節炎) 、 腎障害、 尿路結石などがあり、 その上痛風や高尿酸血症の患者は、 糖尿病や高血圧症、 脂質異常症等の生活習慣病と呼ばれる病を併発しやすいことが知られていて、 血清尿酸値を正常値の範囲内に制御することは、 健康な生活を送るためには非常に大切です。 痛風の初期症状としては、 足の親指付け根の関節炎が全体の70%近くを占めていて、 突然激しい痛みに襲われます。 通常は1週間〜10日程度で痛みや腫れが治り、 次の発作を起こすまで全く症状はありません。 発作が治まった後に自覚症状がないため、 医師から痛風の診断を受けていても、 痛風に対する恐怖が忘れ去られ治療に向けての努力を怠ってしまいがちです。 しかし血清尿酸値が基準値が超過したままにしておくと、 しばらくたった頃に再び痛風発作の激痛に襲われることになり、 治療の重要さを改めて痛感する事態に陥ります。 薬物治療や食事療法に頼らざるを得ない状況になる前に、 普段から尿酸値に注意を払い適度な運動をしながら健康に留意したいものです。 |