尿酸値が高くなると・・・
◆高尿酸血症とは
血液中の尿酸値が高い症状のことを「高尿酸血症」と言います。
その基準としては血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えた場合で、男性に多く見られ30歳以上の男性の約3割が高尿酸血症と言われています。
それに対して女性には少なく、50歳未満では1〜2%程度と言われていますが、閉経後には4%前後まで高まることが知られ、これらの高尿酸血症の患者数は近年増加傾向にあると危惧されています。
また内臓脂肪が蓄積されることによって、遊離脂肪酸(脂肪が分解され、血液の中に溶け出したもの)が通常よりも多く分泌されることが一部原因にかかわっているとみられています。
遊離脂肪酸が肝臓に運ばれて、プリン体が肝臓で分解され尿酸ができますが、この作られた尿酸の量が多いか、尿酸の排泄量が少なくなると、血液の中の尿酸値が高くなって「高尿酸血症」を引き起こしていると考えられています。
この「高尿酸血症」は、内臓脂肪の蓄積のほか、腎不全、多発性骨髄腫、白血病、レッシュ・ナイハン症候群、溶血性貧血などが原因になっていることもあり、また利尿薬から発症することもあります。
高尿酸血症そのものによる症状はありませんが、尿酸値が高くなると「痛風」(急激に関節や足の親指の付け根が腫れ、強い痛みが出る)、「高血圧」(血圧が異常に高い状態)、「慢性腎臓病」(たんぱく尿、血尿、むくみ、食欲不振、吐き気)、「尿路結石」(背中・腰から下腹部に突然激痛を起こす)、「痛風結節」(関節のまわりがこぶのようになって腫れる)、「メタボリックシンドローム」(症状はないがそれに伴う動脈硬化による脳梗塞・心筋梗塞などのリスクが高まる)や三大疾病の「悪性腫瘍(がん)」、「脳卒中」、「心筋梗塞」などの危険が高まると言われています。
⇒尿酸値の調べ方
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